地無し尺八製作(その31)
地無し尺八製作(その1)(2022.8.14)桜井無笛作・門田笛空作・大久保甲童作の尺八
地無し尺八製作(その2)(2022.8.14)桜井無笛作・門田笛空作・大久保甲童作の尺八
1.大久保甲童作の2尺3寸管(故・岡本竹外先生の吹き料)琴古流尺八家の大久保甲童師が製管された尺八ですが、琴古流の吹く奏法の尺八のため、管尻がラッパになり、明暗独特の息受けが無かったので、管尻に象嵌を入れ、絞ることにより、やっと明暗の息受けが出来ました。
2.門田笛空作の節マタギの2尺3寸管、私が28歳の時に岡本竹外先生に入門して以来、44年間吹いている尺八です。非常に息受けが良く、音のバランスもすばらしい尺八です。私の地無し尺八製作の基本にしています。
3.門田笛空作の2尺3寸管、竹が良くないので、門田氏が表面に漆を塗ったとのこと。私の吹き料と同じくらいバランスがよく甲乙つけがたい地無し管です。
4.門田笛空作の2尺5寸管、節マタギですが、息受けも素晴らしいので、私が藤巻仕上げを予定しています。
5.門田笛空作の2尺6寸の巨管です。息受けの良さは右に出る尺八は無いでしょう。腹から押し出す、わずかな息で、管尻からは驚くような力のある音がでます。
6.桜井無笛作の2尺3寸管(故・高橋峰外氏の吹き料)藤巻は門田笛空師、この尺八は、長さ調整のため、管尻の裏側に、2個の穴が開いています。残念なことは、管尻に送り込んだ息が、この2個の穴から下に抜けてしまい、管尻の先の音が小さくなることです。桜井無笛師の尺八は、このように管尻下に穴が開いたものが多数、ありました。
7.桜井無笛作の2尺5寸管(故・岡本竹外先生の吹き料)岡本竹外先生は手が大きくないので、2尺5寸管が吹けるようにと、桜井無笛先生が製管してくれたとのこと。乙のレに対して、乙のロが少し弱いような感じがします。
2.門田笛空作の節マタギの2尺3寸管、私が28歳の時に岡本竹外先生に入門して以来、44年間吹いている尺八です。非常に息受けが良く、音のバランスもすばらしい尺八です。私の地無し尺八製作の基本にしています。
3.門田笛空作の2尺3寸管、竹が良くないので、門田氏が表面に漆を塗ったとのこと。私の吹き料と同じくらいバランスがよく甲乙つけがたい地無し管です。
4.門田笛空作の2尺5寸管、節マタギですが、息受けも素晴らしいので、私が藤巻仕上げを予定しています。
5.門田笛空作の2尺6寸の巨管です。息受けの良さは右に出る尺八は無いでしょう。腹から押し出す、わずかな息で、管尻からは驚くような力のある音がでます。
6.桜井無笛作の2尺3寸管(故・高橋峰外氏の吹き料)藤巻は門田笛空師、この尺八は、長さ調整のため、管尻の裏側に、2個の穴が開いています。残念なことは、管尻に送り込んだ息が、この2個の穴から下に抜けてしまい、管尻の先の音が小さくなることです。桜井無笛師の尺八は、このように管尻下に穴が開いたものが多数、ありました。
7.桜井無笛作の2尺5寸管(故・岡本竹外先生の吹き料)岡本竹外先生は手が大きくないので、2尺5寸管が吹けるようにと、桜井無笛先生が製管してくれたとのこと。乙のレに対して、乙のロが少し弱いような感じがします。
地無し尺八製作(その3)(2022.8.14)桜井無笛作・門田笛空作・大久保甲童作の尺八
8.桜井無笛作の2尺5寸管、総藤巻で重い尺八ですが、乙のレが鳴り過ぎて、乙のロの響きに締まりが無いように感じます。
9.桜井無笛作の2尺6寸管、熊本県に田舎から送られた、重くで素晴らしい竹材で製作された地無し管です。同じ2尺6寸管でも、門田笛空作の巨管の2尺6寸管に比べれば、音
のパワーでは、負けてしまいます。
桜井無笛師や、門田笛空師の地無し管は、私が地無し管を製作する時に息受けを確認するには見本となる尺八です。現代管のように、力で歌口を吹く奏法では、息受けなど無用ですが、丹田の力で鳴らす地無し管には、息受けが一番大切です。腹の力の加減で自在の音を出すことで、本曲の味わいが出てきます。
9.桜井無笛作の2尺6寸管、熊本県に田舎から送られた、重くで素晴らしい竹材で製作された地無し管です。同じ2尺6寸管でも、門田笛空作の巨管の2尺6寸管に比べれば、音
のパワーでは、負けてしまいます。
桜井無笛師や、門田笛空師の地無し管は、私が地無し管を製作する時に息受けを確認するには見本となる尺八です。現代管のように、力で歌口を吹く奏法では、息受けなど無用ですが、丹田の力で鳴らす地無し管には、息受けが一番大切です。腹の力の加減で自在の音を出すことで、本曲の味わいが出てきます。
地無し尺八製作(その1)(2022.8.13)2尺8寸管の竹材の割れ修理
地無し尺八製作(その2)(2022.8.13)2尺8寸管の竹材の割れ修理
地無し尺八製作(その3)(2022.8.13)2尺8寸管の竹材の割れ修理
地無し尺八製作(その4)(2022.8.13)2尺8寸管の竹材の割れ修理
地無し尺八製作(その5)(2022.8.13)2尺8寸管の竹材の割れ修理
地無し尺八製作(その6)(2022.8.13)2尺8寸管の竹材の割れ修理
地無し尺八製作(その1)(2022.8.10)2尺7寸管の竹材の割れ修理
地無し尺八製作(その2)(2022.8.10)2尺7寸管の竹材の割れ修理
地無し尺八製作(その3)(2022.8.10)2尺7寸管の竹材の割れ修理
地無し尺八製作(その4)(2022.8.10)2尺7寸管の竹材の割れ修理
地無し尺八製作(その5)(2022.8.10)2尺7寸管の竹材の割れ修理
地無し尺八製作(その6)(2022.8.10)2尺7寸管の竹材の割れ修理
地無し尺八製作(その7)(2022.8.10)2尺7寸管の竹材の割れ修理
地無し尺八製作(その1)(2022.8.9)2尺3寸管の象嵌入れ作業その他
今日の作業場、午後から41℃になりました。とても作業ができる状況ではありません。昨日に続き、2尺3寸管の管尻に入れる象嵌を加工して、はめ込むことが出来ました。これで管尻の口径が22mmと小さくなり、管尻内部の鼓が生きてきました。元は琴古流尺八家の大久保甲童師が製作した地無し2尺3寸管、完成した尺八、桜井無笛師は届いた尺八に2回息を入れたら、はい岡本君にあげるよと、その場で岡本先生は、この地無し管を受け取り、亡くなるまで愛用されました。しかし、岡本先生は、この尺八は鳴らないからと、改修されて、昔とは、かなり違うものになっていました。所詮、琴古流式に少しカリ吹きで歌口を吹いて鳴らすもの。明暗の地無し管を鳴らす奏法とは別物です。今回、管尻の大きな穴に、口径22mmの象嵌を入れたので、内部の鼓が生きて、やっと明暗の地無し管らしき、締まりのある音が出るようになりました。
地無し尺八製作(その2)(2022.8.9)2尺3寸管の象嵌入れ作業その他
改修しました大久保甲童作の2尺3寸管の息受けが、門田笛空作の2尺3寸管と比較してどうか。私が43年間吹き込んだ、門田笛空作の尺八の方が、切れのある音がします。さらに、門田笛空作の2尺6寸の巨管は、わずかな息を押し込んでも、パワーのある音が管尻から出ます。まさに、岡本竹外先生が、稽古の時に言われた、細い尺八よりも太い尺八の方が楽で大きな音がでると。私の製作しました3尺管は、製作してから25年が過ぎましたが、どんな場面でも、いきなり吹けば体の一部として、管尻からボリュームのある音が押し出されます。いまだに、この尺八の勝る竹は出来ません。
地無し尺八製作(その3)(2022.8.9)2尺3寸管の象嵌入れ作業その他
錦風流用の尺八となれば、当然、津軽3名人の一人、折登如月師の製作した尺八になります。私の2尺2寸管も津軽に残る、地無し2尺2寸管をモデルに製作をしたものです。錦風流は明暗と違い、音の切れが必要です。息受けが良くないと、コミ息を出すことが出来ません。現代管の尺八で真似事をしても、息受けの無い尺八では、コミ息を出すのは不可能です。耕月作の2尺7寸管、一般の尺八家が見たら、思わず笑う様な太さです。但し、岡本竹外先生の奏法ならば、なんら問題なく、音を出すことが出来ます。琴古流でも都山流でも経験された方が、この奏法を体得するには、最低10年がかかります。
地無し尺八製作(その1)(2022.8.8)2尺3寸管の象嵌入れ作業とマルチン氏の尺八
今日は、岡本竹外先生が愛用されました大久保甲童作の地無し2尺3寸管、管尻が改修されて、石膏が塗り込まれて地付き管になっていましたが、石膏をすべて取り除いたところ、管尻がラッパになっていたので、前回、とりあえず、箒の柄を切って象眼のようにはめ込みましたが、穴径が広すぎて、締まりのない音がでるので、今日は水牛の角から象眼を製作してはめ込むことにしました。私が所有する古管尺八も管尻に水牛の角の象嵌が入ったものが数本あります。ホームセンターでホルソーの刃を購入して、水牛の角の平らな部分から外径33mの象嵌を切り出しました。