地無し尺八製作(その6)
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地無し尺八製作(その1)(2021.2.25)竹材の天日干しと割れ補修作業
先日、天日干ししました竹材。陽が当たる部分は脱色が出来たので、反対面に裏返しをしました。また、実家の床の上で15年間放置していました2尺管の竹材、横面に割れが入っていましたが、これだけの年数が経過しても515グラムの重量があるので、地無し管としては材質がいいものと判断をして、全体に反りがあり、立型の卵型断面なので、平竹のように、ばりばりと大きな音が出ても味が出ない尺八と違い、卵型の竹は吹きにくくても、だんだんと良き音味が出るようになるので、割れ修理をしてから、錦風流用の2尺管を製作することにしました。現代のプロの演奏家は、三曲合奏用の地が付いた尺八で、古典本曲を吹かれていますが、味のない大きな音が響くだけですが、地無し管では、それぞれの音の動かす幅が広く、息の出し入れで、それぞれの竹材の違いで、微妙な音味の違いも知ることができます。これこそ、虚無僧本曲を音味から楽しむ世界です。今回は癖のある竹材で2尺管を製作し、どのような錦風流になるか楽しみです。川崎の自宅から持ち帰らなかった道具もこちらで購入して準備ができました。なんとか4月には、川崎の自宅に帰りたいです。2月23日に、割れた竹材に手穴の位置を記して、割れ止め箇所の墨だしをして、濡れ雑巾を巻いて割れ口が塞がるのを待ちました。
地無し尺八製作(その2)(2021.2.25)竹材の天日干しと割れ補修作業
地無し尺八製作(その3)(2021.2.25)竹材の天日干しと割れ補修作業
地無し尺八製作(その4)(2021.2.25)竹材の天日干しと割れ補修作業
地無し尺八製作(その5)(2021.2.25)竹材の天日干しと割れ補修作業
地無し尺八製作(その6)(2021.2.25)竹材の天日干しと割れ補修作業
地無し尺八製作(その7)(2021.2.25)竹材の天日干しと割れ補修作業
地無し尺八製作(その8)(2021.2.25)竹材の天日干しと割れ補修作業
地無し尺八製作(その1)(2021.2.18)竹材の天日干し準備作業
16日の午後、油抜きした竹材の9本、最終的な節間を確認して、製作する尺八の長さを決め、さらに竹材の現在の重量を測定して記録しました。上部からの割れを考慮して一節長くしてありますが、その状態で天日干しの後、さらに3か月ごとに重量を測定して記録を残します。いくら肉厚の竹でも、軽くなれば、生垣になってしまいます。地無し管の極上の音味を求めるには、軽い竹で製作しても無駄な作業になります。1年過ぎて、竹材の重量が勝負です。現在69本の竹材を確保しましたが、半分は生垣かも知れません。
地無し尺八製作(その2)(2021.2.18)竹材の天日干し準備作業
地無し尺八製作(その3)(2021.2.18)竹材の天日干し準備作業
地無し尺八製作(その4)(2021.2.18)竹材の天日干し準備作業
地無し尺八製作(その1)(2021.2.16)竹材の油抜き作業
昨日、午前中に根の始末をしました竹材9本、午後から油抜き作業をしました。七輪を用意して、着火剤を入れ、樫炭を入れて着火、しばらくして樫炭に火が着いたら、備長炭を入れ、備長炭が赤くなったら準備完了で、竹材の油抜き作業に入りました。午後2時から油抜きを開始、午後4時に全ての油抜きが完了しました。今回の竹材、ほとんど油も出ず、竹の表面がきれいな鶯色に変わりました。長年、油抜き作業をしてきましたが、肉厚で重い竹、見た目にはいいのですが、油抜きをすると、どす黒い油がべっとりと表面に出てきます。このような竹材は、地無し管には不向きです。良き竹材は、油がほとんど出ることなく、表面の色だけが変わります。
地無し尺八製作(その6)(2021.2.16)竹材の油抜き作業
地無し尺八製作(その1)(2021.2.16)竹材の根の始末
母が緊急入院したので、自由に動ける時間が出来、2月13日に県北に車で出かけました。3年前、7月7日の大水害で、高梁川の河川敷も多くの箇所で真竹が倒壊し、今では横倒しで枯れて無惨な姿を残しています。今回も上流の河川敷で倒れた真竹の中で、まだ生きているのを見て、尺八になるのではと、肉厚で節間が合うものを2本掘って持ち帰りました。上部は枯れていても、下の部分は、まだ生きていました。2月14日は、広島県の秘境の地まで片道50キロ、昨年の秋に、竹藪が岩盤の上にあり、肉厚で節間が合う竹の上部を切断、いざ掘ろうとしたら、新潟三条の芋ほりノミでは、鋼の刃先が岩盤を叩くので、すぐに丸くなり、10本ばかり掘るのをあきらめて帰りました。その竹が、今年の秋には枯れてしまうだろうと思い、後に購入したステンレスのコンクリートハンマーを用意して危険な林道を経由して出かけました。すでに1本は、上部が割れ、枯れていましたが、残りはまだ生きていたので、コンクリートハンマーで根回りの岩盤を叩き割り、なんとか竹を引き抜き、9本を持ち帰りました。自宅に着いて、実家の母親の冷蔵庫が古いので、新しいのを買うつもりで財布が膨らんでいましたが、それがありません。もしや竹藪で落としたのではと思いました。これまで、竹堀は、きちんと作業服に着替えて貴重品は、車のバッグに入れる習慣、それをしなかったのが大きな過ちでした。夕方から大雨になりました。翌朝、朝食後、雨具を用意して、また、前日の現場に向かいましたが、夜中の雨で、林道には大きな落石がありました。なんとか現地に着いたら、青空も見えてきました。合羽を着て、前日の竹藪の急斜面、落ち葉の上を慎重に移動、もうダメかもと最後の場所まで来たら、なんとずぶ濡れの財布が見つかりました。奇跡とも言えるでしょうか。中のお札はずぶ濡れ、健康保険証はなんとか、銀行などのカード類は大丈夫でした。陽があたりだしたので、車のダッシュボードの上で、お札は日光浴になりました。帰りに高梁市内のヤマダ電機の立ち寄り、冷蔵庫を購入することが出来ました。その曰くつきの竹材を、今日は、午前中に根回りの始末をしました。立春を過ぎた、こんな時期に竹の始末をしたのは初めてです。これから、油抜きして天日干しの後、重量や色の変化などを、倉庫にある竹材と比較したいと思います。
地無し尺八製作(その2)(2021.2.16)竹材の根の始末
地無し尺八製作(その1)(2021.2.12)4本の尺八が津軽に旅立つ
地無し尺八製作(その2)(2021.2.12)4本の尺八が津軽に旅立つ
地無し尺八製作(その3)(2021.2.12)4本の尺八が津軽に旅立つ
地無し尺八製作(その1)(2021.2.9)割れ修理の仕上げ・籐巻の仕上げ作業
地無し尺八製作(その2)(2021.2.9)割れ修理の仕上げ・籐巻の仕上げ作業
地無し尺八製作(その3)(2021.2.9)割れ修理の仕上げ・籐巻の仕上げ作業
地無し尺八製作(その4)(2021.2.9)割れ修理の仕上げ・籐巻の仕上げ作業
地無し尺八製作(その5)(2021.2.9)割れ修理の仕上げ・籐巻の仕上げ作業
地無し尺八製作(その6)(2021.2.9)割れ修理の仕上げ・籐巻の仕上げ作業
地無し尺八製作(その1)(2021.2.6)割れ修理作業
実家に持ち帰った竹材で製作しました2尺3寸管、材質が硬い竹なので、下部に割れが生じて、割れ補修をしていましたが、今度は歌口から下に向かい大きく割れが生じました。息受けが良く、音のバランスの良き地無し管なので、処分するよりも修理すれば、まだ使用可能なので、昨日、割れ止め補修をしました。5か所に溝を彫り、テグスで絞めて、最後に溝をパテで補修しました。2月に入り、気温が上昇、作業場は日中は28℃になります。湿度は20パーセントくらいなので、尺八を置く場所には不適です。