耕月会研修会中止のお知らせ
第23回耕月会研修会(2020年9月27日)
研修会を予定していましたが、コロナウイルスの影響により中止としました。
耕月会研修会中止のお知らせ
第23回耕月会研修会(2020年4月26日)
研修会を予定していましたが、コロナウイルスの影響により中止としました。
第22回耕月会の活動予定 (2020.4.5)(日)
第20回耕月会の活動予定 (2019.9.1)(日)
第19回耕月会の活動予定 (2019.8.6~8.8)
第17回耕月会の活動予定 (2019.4.7)(日)
作品を販売しております
また、ご依頼を受けての制作も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
☆ご購入を希望される方は、作品番号をお知らせください。
第15回耕月会の活動予定 (2018.9.9)(日)
第14回耕月会の活動予定 (2018.8.9~8.11)
第12回耕月会の活動予定 2018.4.8(日)
第11回耕月会の活動予定 2017.9.23(祭日)
第10回耕月会の活動予定 2017.9.10(日)
第9回耕月会の活動予定(2017.8.7~8.9)
耕月会の活動目的
耕月会の目的と研修課題について
(岡本竹外師直伝の地無し長管を逆腹式丹田呼吸法で鳴らす技法について)
1.地無し管を鳴らす奏法の確認(我慢の奏法)
「世間一般の尺八は口先で歌口を吹いて鳴らす奏法ですが、耕月会の奏法は、全く別物で丹田の力で尺八内部の空気柱をゆっくりと動かして、それを音にして尺八の管尻の先に、音の塊ができるようにする奏法です。その技法により、尺八それぞれの音味の違いを確認することが出来ます。また、一つの音の音程は、腹の力加減で自在に上下させることが出来ます。これはチューナーを使用すれば、腹の力加減で、針が左右に自在に動きます。これは地付き管では出来ない技です。地無し管の調律では、腹の力が6割程度でチューナーの針が中央に来るように製管しています。丹田の力が使えないで、口先で尺八を吹いていたら、太い地無し管は、当然、音程が低くなります。口先で吹く奏法で、無理に音程を合わせようとすれば、カリ吹きとなり、歌口部分からは騒音が発生してしまいます。」
(1)呼吸法は逆腹式なっているか。(重要課題1)
「尺八を手にする前に、呼吸法の確認をする」
(腹を凹ましながら、息を吸い込み、凹んだ腹を元に戻しながら口を大きく開けて、腹から声を出しながら息をゆっくり吐き出す。凹んだ腹が元に戻る。)これは腹筋運動ではなくて、呼吸法なので注意をする。この呼吸動作を5回ほど行う。明暗の「調子」の曲は、この呼吸法の繰り返しである。息継ぎの箇所では、きちんと息を吸い込み、同寺に腹が凹んでいるか確認することが大切である。この息継ぎの間が、曲の形を整える。
(2)息を尺八内部に押し出す時に、我慢が出来ているかの確認(重要課題2)口先から吐き出す息のスピードが速いと、尺八内部を流れる空気が摩擦で擦れたような音を発生する。この摩擦音が出ないように「我慢」を意識して、吐き出す息のスピードを極力抑えて、腹からの圧力を尺八内部に、ゆったりとかけるようにすれば、摩擦音も出なくて、尺八内部の空気柱は壊れずに尺八内部を静かに動いてくれる。この結果、管尻からは、澄み切った音が出る。口元で騒音が出るようでは、吹いている証拠であり、修正が必要です。
(3)舌先は、きちんと下の歯を越えて、下唇を絶えず外に軽く押しているか。(重要課題3)(舌先が下の歯の内側で丸くなっていれば、空気の流れが歯に当り、気流が乱れて、歌口部分で風きり音が出てしまう。これをなくすためには、舌が下の歯を越えて下唇の先を軽く押しているか。これが出来ていれば、舌の上を空気が滑らかに流れて、尺八内部に流入する。この効果で、大メリの音も大きな音を出すことが出来る。これが習慣になれば、舌先を甲、乙、メリなどに応じて微妙に変化させて自在の音を出すことが出来る。地無し管の特徴は、地付き管と違い、メリ音も息を弱めないで腹に力を入れた息を尺八内部に入れるので、メリ音の方が強い圧力を尺八にかけるので、尺八の管尻からは、力強いメリ音がでる。例として、乙のレの音で、カリ音から大メリまで
、顎の上下運動で連続した音が出るように努力をする。この奏法では、ほほの筋肉を緩めて柔らかい唇の上に尺八を乗せるので、柔軟性がありメリ、カリの音を連続して出せる。古管のような細い尺八から、太い地無し管まで、この奏法は同じである。
(4)尺八を吹く姿勢は管尻を上げて、喉を十分に開放できているか。(重要課題4)地付き管のように、歌口を吹き上げて音を出すのでなく、顎を引いて、尺八の内部に腹の圧力による息をそっと押し出す奏法なので、尺八を持つ姿勢が横から見ると、管尻が十分に上がっているか確認をする。理想的には尺八が水平になれば喉が十分に開放されて息がスムーズに尺八内部に入る。しかし地無し2尺3寸管も、600グラムから700グラムの剛管になれば、尺八を支える腕に支障をきたすので、少しは下がってもいいが、あくまで喉が開放される姿勢には注意をする。このような理想的な奏法になれば、歌口付近から聞こえていた音が管尻から聞こえてくる。歌口部分が鳴っていれば、自分では良く鳴っているような錯覚を起こすが、離れた場所には音は届かない。この奏法が身に付けば、吹いている本人は、自分で出す音が良く聞こえなくなる。こうなれば本物である。*注意:腕が疲れてくると尺八の管尻が下がり、谷間のぞきの奏法になるので鏡などで姿の確認は必要です。
(5)根笹派・錦風流尺八のコミ息の奏法と波浪息について(重要課題5)
錦風流の奏法の特徴はコミ息です。岡本竹外尺八随想集には、「コミ吹きは、自然に息を断続させるので「出かすを好まず、出来るを好しとす」の口伝あり」無理にとって付けたようにするのは良くありません。自然でなければなりませんが、喉のところや肺胸の部分で断続させるのではなく腹の底から出す。所謂波浪息です。丹田から出す呼気であって、やはり修練する必要があります。」また、注意事項としては「コミ吹きであると過信して曲を吹く事を忘れて、コミを吹いて得意然としている人がありますが、これは本末転倒です。コミ息は波浪息と言う呼吸法の修練であって、普化宗十六派の根笹派の特徴ではありますが、これは絶対的なものではありません。」こう書かれています。これまで地付き管を吹いてきた方は、口先で息を切ってコミらしくしようと努力はしても、所詮、口先の細工であり、丹田呼吸でのコミ息とは別物になります。丹田からの息を、ほほの中に溜めて、それを腹の力で押し出してコミの奏法を行うことが大切です。コミ息は、あくまで吐き出した息の残りがあれば、それをコミにするのであって、わざわざ息を吸ってコミを吹くのではありません。コミ息は、「水面の波紋がだんだんと小さくなるように、あるいはお寺の梵鐘の音が、だんだんと小さくなるように吹く。」(口伝)。丹田から押し出す込み息は、コミのピッチを自在に変速できるようになれば本物です。コミ息が出来るようにするには、ほほの筋肉を緩めて、顔が自然体になり、ほほの中に空気が溜められるようにする鍛錬が必要です。